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Webディレクターと料理長

こんにちは、WebディレクターR.Oです。

Webデザイナーやコーダーという職業は
何の業務をする職業なのかわかりやすいですよね。

WebデザイナーであればWebサイトのデザインなど
いわゆるフロントのデザインをする人達です。
コーダーであればフロント・バックエンドの構築をする人達です。

では、Webディレクターという職業は一体何をする人達なのだろう?
と疑問をお持ちになる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今でこそWebディレクターという職業も認知されておりますが
私がこの業界に入ったばかりのときはまだそのような職種は確立されておらず
なんとなく、
「Webをやっている人がクライアント交渉もやってる=Webディレクター」
という位置づけだったような気がします。
少人数の制作会社さんor個人事業主さんからしたら
現在も職務兼任で当てはまるのかもしれません。

私が10年以上Webディレクターの職業をやっていて
この職業の明確な領域の線引きは、どこにあるのだろうと考えることがあります。
(デザイナーやコーダーの人でもクライアントとやりとりすることもありますし、
逆にWebディレクターでもデザインやコーディングを手伝うこともありますので。)

ということで、Webディレクターの立場を他の職業の人に例えてみました。
これからWebディレクターになりたい!目指したい!
と思う方がいらっしゃったら参考にしてください。

私の経験則からいうと、
Webディレクターと一番近い職業でいえば、料理長ではないかと思います。
調理師はデザイナーやコーダーとします。
ウェイターは営業です。

なぜ料理長が一番近い職業なのかといいますと
1.料理長は料理ができること
(基本的な知識や経験の有無)
2.予算、メニュー、食材の調達手配、調理師の配置を設定
(見積、企画・仕様決め、スケジュール作成、リソース決めなど)
3.お客様のオーダーに基づいて調理師に手配し完成された料理を責任をもって提供をする立場である
(進捗管理やクオリティチェック、納品など)

今回はお客様のオーダーに関してお話をしたいと思います。

お店ではメニューと価格があり
それに沿ってお客さまがオーダーをされるわけですが
中には困った注文をされる方もいらっしゃったり・・・

例えばですが、1,000円のハンバーグを注文されたお客さまが
「私はチーズがのったハンバーグが食べたいの!」
と言われたらどうでしょうか?
オプション料金で追加できるのなら良いのですが
「費用内でつけて!」
と言われたら・・・。

Webの世界ではこういうはことよくあるんですよね・・・。

ここでのやりとりがもしお客さまと調理師(デザイナー・コーダー)であれば
「うーん・・・まあこちらが頑張ればいいんだろうな」や
「ありえない!そんなわがままな客は帰れ!」みたいな
感じになってしまうことも多いのではないでしょうか?

これがお客さまとウェイター(営業)であれば
「はい!わかりましたー!!!じゃあ現場よろしく!」
と押し付けられる可能性も高いですよね・・・。

そこで、料理長(Webディレクター)の登場なんです。
費用は1,000円のハンバーグ、ですがお客様はメニューにはないオーダーを費用内でご所望される。
私が料理長ならこうお伺いします。

料理長「では費用内でチーズをおつけしますが、付け合わせは省かせていただきますがよろしいでしょうか?」
お客「いやよ!つけあわせがないのは味気ないじゃない!」

料理長「では…ハンバーグを6割ほどの大きさにさせて頂きますがよろしいでしょうか?」
お客「それじゃあお腹が膨れないわよ!」

ということでこれ以上お客様を納得させられないというところで
初めて現場に指示を入れます。

料理長「どうしてもお客さまに納得していただくために、ハンバーグ、つけあわせのボリュームを8割にしてチーズをちょっとのせてもらえます?」
調理師「えー・・・(少しめんどくさいけど)・・・了解です」

料理長「お待たせ致しました。お客様のご要望に応えさせていただきました。」
お客「あら、私のわがままを聞いてくれてありがとう。また来るわね。」
といってもらえたらお客さまも現場も納得させて提供できる・・・。
ちょっと極端ですがこのような仕事をするわけです。

上記の話を元に料理長(Webディレクター)としての領域をまとめてみました。
※あくまで私が勝手に思っている料理長のイメージです。あしからず。

1.お客さまの要望に沿うために費用内でできることで最善を提案する
2.コストだけではなく、調理工程などを理解しているから現場への交渉がしやすい
3.結果お客様も満足、現場への負担を最小限にすることでベストパフォーマンスを維持してもらう

Webディレクターは臨機応変に対応できる「対応力・調整力」が必要な職種です。
そのうえで「双方にとってメリットがある内容」にすること。
これを実行できるか否かがWebディレクターという職業の
明確な領域の線引きであると私は考えます。

お客さまにつけば現場から不満がでる。
現場につけばお客さまからの信頼を失いかねない。
そういう意味ではこの対応力・調整力というのはとても大事なスキルです。
(ただし八方美人ではいけません。あくまでここでいう1,000円+ハンバーグという本質を守りつつ臨機応変に対応するということです。)

ということで、Webディレクターを他の職業で例えてみたらというお話をしました。
まだまだ料理長の例え話でお話できることはありそうなので
料理長おーばの話もご期待下さい!

webディレクターR.O

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