ここ2年間に渡って、現在も継続していますが、
福島会津の「斎藤清美術館」という美術館のお仕事をさせていただいています。
今年はようやく美術館に直接訪問という機会もありました。
ここで企画展のポスターや図録、年間のカレンダーやDMなどの
一式を制作させていただいています。
美術作品の扱いは意外と難しく、
作品自体がメインの要素になりますので、
作品のトリミングなどは当然NGです。
作品のクレジットの位置などもデザイン的な意図を持つような
配置はできません。(※ここは各美術館によって違うかもしれませんが…)
そんな中で昨年後半に
「ムンク×斎藤清」展という、
あの『叫び』のムンクと斎藤清のコラボレーション企画展が開催されました。
そもそも斎藤清はムンクを啓蒙していたらしく、
ムンクの作品をベースにした模写作品なども発表しています。
そういう経緯や関係性もあり今回の企画展が実現しました。
ポスターを制作するにあたってムンクの「横たわる裸婦(大きなマドンナ)」という作品を
メインビジュアルにしました。
この作品はノントリミングでは、通常、顔・頭の部分が上になり正体します。
迫力を伝えたい希望は美術館各所、関係からリクエストがありました。
正体のままのノントリミングでは普通のデッサン(リトグラフですが)を
素直に見せただけで迫力が出ませんでした。
やり取りのなかでこの作品はトリミングOKとのお話をいただきました。
だとすると、やりようがいくらでも広がっていくわけで、
縦に横に、天地カット、左右カットなどこの作品の良さと迫力が見る人に伝わるように
デザイナーと試行錯誤、当然、企画展のタイトルなどの文字要素・背景も含めて、
何度となく出力・検討を重ねました。
「ムンク×斎藤清」展/B1 POSTER
このポスターは、「ムンク×斎藤清」展のレセプションに出席くださった、
武蔵野美術大学のムンク研究の第一人者である教授の方から、
「ムンクにこんな作品あったかな?」
「えっ!?、あのマドンナ」「すごいねぇ〜」
「タイトルなんかも見事だね」と賛辞をいただきました。
その後、開催された「ムンク×斎藤清」展も、
斎藤清美術館としては記録的な集客を実現しました。
「ムンク×斎藤清」展/図録集
制作段階のいわゆる通常の美術作品を扱うのとは、
イレギュラーな経緯やひとりだけではない複数の案を
集約させた着地がこんな評価をいただいたのかなと、思っています。
「ムンク×斎藤清」展/DM
今後も、「斎藤清美術館」の仕事は続いていきます。
2018年9月からは今シーズンの最大の企画展「トールマンコレクション」展が
控えています。いままさに制作進行中です。
さらに、全国の巡回展などの企画が動き始めています。
私、伊藤自身も斎藤清作品がとても好きです。
自分の家に一枚、欲しいなと思っています…
もし、機会あれば、一度、美術館に足を運んでみてください。
会津が遠い方は、作品集などを見てみてください〜
私たちも斎藤清作品の魅力がきちんと伝えられるよう、
これからも、制作し発信していきたいと思います。
https://www.town.yanaizu.fukushima.jp/bijutsu/
Author : ディレクター伊藤
時間短縮の強い味方、ショートカット!
今回はインデザインのショートカットの中から「ガイドに関するショートカット」をご紹介致します。
レイアウト時、使うと便利なガイド。
ショートカットを覚えれば、もっと便利になります。
本日はガイドに関するショートカットを一部ご紹介致しました。
illustratorのショートカットと同じキーのものがあったりと覚えるまでは少々大変ですが、慣れれば作業もサクサク進みそうですね!
是非お試し下さい!
Author : スタッフM.O